こんにちは。大変ご無沙汰しております。
台風15号による断水や浸水で老親の車水没、自分が長年関わっているイベントのスキャンダルなど、この数ヶ月色々災厄が続いて更新が大幅に遅れました。早くも来年始まる大殺界の影響が出ているのでしょうか……
さて。今日は嫁姑バトルの思い出話の続きでもしましょうか。今回は少々時間を戻して婚約前のエピソードをお話しします。今回のテーマはバブル世代の結婚では必需品だった「婚礼ダンス」です。
まずは「婚礼ダンス」について解説
若い方は「婚礼ダンス」って聞いても「何それ?」と思うかもしれませんね。
「婚礼ダンス」とは、文字通り婚礼にあたって多くの夫婦が衣類収納用に用意した巨大なタンスです。みなさんのご実家にもそのようなタンスが1つや2つはあるでしょう。
婚礼ダンスは通常妻の実家が花嫁道具として用意するもので、私の親も私の結婚時に高いお金を払って複数の婚礼ダンスを用意してくれました。
後に私が「それを買うお金があったら塾にも4年制大学にも行けたのに……」とぼやいたら、「女が高い学歴を持つとろくなことはないし、結婚こそが女の幸せなんだからそこにお金をかけるのが当然」と返されて返す言葉がなかったですね……余談ですが。
そんな婚礼ダンスがなぜ当時は必要だったのか?私が思うにその理由は2つあります。
1 当時は収納スペースが少ない家が多かった
2 妻の実家が立派な婚礼ダンスを用意しないと世間体が悪い
1については、今は収納スペースが充実した家が増えたことで婚礼ダンスの需要がほとんどなくなりました。我が家の子供たち(全員既婚)も婚礼ダンスなしで結婚生活をスタートさせています。
2の世間体についてはまだ気にする親がいるかもしれませんが……少なくとも私の周りでは世間体を気にして結婚する子どもに婚礼ダンスを買う親はいません。また、知り合いの女性には、家の建て替えを機に自らの婚礼ダンスを処分してしまった人もいます。
そんな現状を目の当たりにすると、私などは時代の変化をつくづく感じます。
「婚礼ダンス」をめぐる義実家の「伝言」にびっくり仰天!
だいぶ話が脱線してすみません。ここからは本題に戻ります。
穀物酢を振舞われた義実家初訪問から数ヶ月経って結婚の準備を進めていたある日、私の家に来た夫が「義実家からの言伝」としてびっくり仰天するようなことを言い出しました。
夫:「なんかよく意味がわかんないんだけど……親父とおふくろから『婚礼ダンスはいつうち(義実家)に届くのか聞いてくれ』って言われた」
私:・・・「は?(私も言ってる意味がわからないんですが)」「あなたの実家に住む予定はないはずですけど」
いや~あれは人生最大級に「目が点」になる発言でしたね。
「こいつはいきなり何を言い出すんだ?」という目で自分を見る私に、夫が慌てて付け加えた言葉がまたすごかった。
「親父もおふくろも『長男夫婦はうち(義実家)に入るし、これから住む家はあくまでも仮の住まいなんだから、婚礼ダンスはうち(義実家)に置くのが当たり前』と言ってた」
まだ言っていることが意味不明なんですけど……と思いながら、私はようやく夫に言葉を返しました。
「えーっとぉ、うちの親は義実家ではなく私たち夫婦に使わせるために高い婚礼ダンスを買ってくれるんですが」
すると夫が即座に
「確かに。やっぱりそんなことを言い出すうちの親の方がおかしいんだよな」
と至極まっとうな反応をしたので、その話はなかったことになって無事結婚にこぎつけました。
もしそこで夫が義実家の肩を持ったら即結婚は破談だったけど。(今思えばその方がよかったんじゃないかと思うこともある)
舅姑が「義実家に婚礼ダンスを」と言った理由がいまだに意味不明
実はこの話にはまだ続きがあるんです。
夫が義父母に「婚礼ダンスは自分たちの新居で使うから送らない」と言った時、義父母はたいそうおかんむりな様子だったそうです。で、またしてもこちらの目が点になるような言葉を繰り出してきたのです。
義父母の言葉は以下の通り。
婚礼ダンスという嫁の道具をうち(義実家)に置くことを認めることで「この家の家族として迎え入れてやる意思」を示したのになぜそれを断るのか?うちの嫁になるなら喜んで婚礼ダンスをこっちに送ってくるのが普通ではないのか?
…読者のみなさん、以上の言葉の意味がわかります?私にはその時から30年以上経ったいまでも彼らの言葉の意味がいまだに意味不明なのですが。
でも、この出来事を通して義実家がジャイアン思考であることはよーーーーーーくわかりました。
「俺のものは俺のもの。お前のものも俺のもの」
ってやつですね。はい。
まあ、そんな思考の義実家とは最初からうまくいくはずがなかったんですが、愚かにも私は頭がまだお花畑でそこまで考えが及ばなかったんですね。はい。
もし今の私が当時の私に会う機会があれば、
あんな親の息子と結婚しちゃダメ!絶対!
と警告して全力で結婚を破談にしたでしょう。
ちなみに、当時母親からは↑の警告を何度も受けていました。さすが人生と結婚の先輩。もしあの時母親の言うことを聞いていたらこんなに苦労することもなかったのかな……と遠い目になる今日この頃です。